正しいOリングの選択:考慮すべき点
お客様のアプリケーションに最適なO-リングを選択することは、機器の故障やコストのかかるダウンタイムのリスクを最小限に抑えながら、作業効率と作業員の安全を確保するために必須です。O-リングが使用される業界、用途、環境によって、選択時に考慮すべき要素がいくつかあります。以下に、各要因について詳しく見ていきます。
素材
Oリングには、熱可塑性、エラストマー、ポリエチレン、その他ゴム化された様々な素材があり、それぞれ独自の特性、化学的適合性、極端な温度や圧力に対する耐性を持っています。材料を選択する前に、必ず特性シートを見て、お客様の用途に最適であることを確認してください。
硬度
一般的にショアAデュロメーターで測定されるゴム材料の硬度(DH)は、加えられる圧力の大きさに基づく永久的なくぼみに対する抵抗力によって定義されます。硬度40のOリングは、より柔らかく、グランド、ボア、ロッド、フランジに入りやすく、硬度80のOリングは、押し出しに対する抵抗が大きくなります。
PSI定格
O-リングのPSI定格は、どれだけの圧力に漏れずに耐えられるかを示します。シーリングはすべてのOリングの主な機能です。形状や材質を決定する際は、PSI定格が用途の圧力に適合しているか、またはそれを上回っていることを確認してください。
内径と断面
Oリングの内径とは、最も幅の広い2点間の距離を指します。機能を確保し、漏れや高価な機器の故障を避けるためには、適切なサイズ設定が必要です。O-リングの断面は、使用されている材料の厚さを指します。一般的に、断面積が大きいほど漏れ防止効果が高くなりますが、使用する部品や通路に合わせて適切なサイジングにする必要があります。
組み立て
シールや他の部品への漏れや損傷を避けるためには、適切な組み立てが必要です。O-リングは、取り付けの際に切断、せん断、引き裂き、ねじれ、過伸張を起こし、シールの不具合を引き起こす可能性があります。O-リングの故障を避けるためには、潤滑されたシーリングが最適か、潤滑されていないシーリングが最適かを検討し、取り付けの際には必ずO-リングを所定の位置にスライドさせてください(転がさないでください)。